カードローンの在籍確認

借り入れのために消費者金融や銀行のカードローンを考えている人も多いと思いますが、契約に際して避けられないのが審査です。

審査では申込者の返済能力をチェックして、お金を貸しても大丈夫かが判断されます。

そして、この審査でとても重要になるのが「在籍確認」です。

カードローンの審査について色々と調べた方にとっては聞いたことのある言葉でしょうが、この在籍確認とはどのようなことを行うのでしょうか?

この記事では、在籍確認はどのように行われるのか、在籍確認によって職場に借り入れがバレることはないのかなどについて説明していきます。

また、後半ではスムーズに在籍確認を完了させるポイントや在籍確認で職場に電話がかかってきたときの言い訳などもまとめました。

「はじめてのカードローンで在籍確認がよく分かっていない。」
「どのようなことを聞かれるのか、どう答えれば良いのか知りたい。」
「在籍確認で注意すべきことを教えてほしい。」

このような方に役立つ情報が満載なので、ぜひ最後まで読んでください。

FP新井氏FP新井氏

ファイナンシャルプランナー新井智美氏のコメント
カードローンに申し込んだ際は必ず審査が行われます。その審査の中に「在籍確認」といわれるものがあります。この在籍確認とは『申し込んだ際に申告された勤務先に本当に勤めているかどうか』を確認することです。在籍確認は基本的に電話で行われます。どのような形で確認されるのか、その内容を事前に知っておくことで、不安の解消そして周囲への対処法を導くことができます。

そもそもカードローンの在籍確認って何?

まずは、カードローンの審査で行われる在籍確認とは何かについて説明していきます。

「在籍確認」の「在籍」は職場の籍を意味し、簡単にいえば、「申込者が申告した職場で働いていることの確認」です。

在籍確認がされる理由と仕組み

どの金融機関でも審査の詳細は非公開ですが、在籍確認は必ずあると思って良いでしょう。

在籍確認はカードローン申込者に安定した収入があることを確かめるための、重要な審査の1つになのです。

在籍確認は本当に働いているかの調査が目的

なぜカードローンの審査では在籍確認を実施するのでしょうか?それは、カードローンが無担保・保証人なしで申し込める点と関係しています。

カードローンの審査では申込者の返済能力で融資の可否、融資金額を決定するため、申込者が本当に働いていて、安定した収入を得ているかがとても重要になるのです。

在籍確認によって職場を確認できれば、お金を貸す金融機関側としては一安心というわけです。

カードローンの申し込みフォームには勤務先や年収も入力しますが、自己申告を鵜呑みにすることはできません。

残念ながら、嘘をついてカードローンの審査に通ろうと考える人もいるため、申告内容が本当かを確認する必要があるのです。

特に勤務先や勤務状況はカードローンの審査結果に大きく影響する項目になります。

そのような重要な項目に関しては何かしらの方法で確認を行い、無職の人を審査に通すことのないように注意しているのです。

在籍確認は基本的に電話で行われることが多い

在籍確認では申込者が本当に働いているか確かめられるわけですが、基本的にその方法は電話連絡です。

金融機関の担当者は申告のあった勤め先に電話をかけることで、申込者の勤務状況を確かめます。

なぜ在籍確認は電話で行われるのかというと、もっとも簡単で、確実な方法だからです。

金融機関では指定の書類を提出してもらうことで、勤務状況を確認する場合もありますが、これは誰でも取れる方法ではありません。

「社員証の写しを見れば、働いていることの確認になるのでは?」と考える人もいるでしょう。ですが、実はこれだけでは不十分です。

社員証に決まったフォーマットはなく、それが本物なのかは判別できません。

そのため、書類によって勤務状況を確認するためには、社会保険証などの勤務先から受け取った保険証、そして勤務先の名称がしっかりと記載されている給与明細書・源泉徴収票などが必要になります。

これらすべてを確認するよりも、直接、電話をかけた方が早い上に確実です。特別記載がないなら、基本的に在籍確認は電話で行われるものだと思ってください。

カードローンの在籍確認が電話でもバレない理由

カードローンの審査では在籍確認のための電話が職場にかかってきます。

「同僚にバレたらどうしよう」と不安に思うかもしれませんが、基本的にこの電話連絡で周りに借り入れがバレる可能性は低いです。

カードローンの在籍確認の電話がきても、周りにバレない理由は次の4つです。

在籍確認が電話でも周りにバレない理由

  • 在籍確認の電話は個人名でかけられる
  • 在籍確認の電話は非通知設定だから折り返しも安心
  • 電話の用件は本人以外に伝えない
  • 本人不在でも在籍確認を取ることが可能

金融機関が在籍確認を行う際は申込者のプライバシーに最大限配慮してくれます。

職場に在籍確認がされてもバレない

もしどうしても電話での在籍確認が嫌なら、電話連絡のないカードローンを選ぶと良いでしょう。

ただ、以上のような配慮をしてくれるため、基本的にバレないと思って大丈夫です。

それぞれについて詳しく説明していきます。

在籍確認の電話は個人名でかけられる

金融機関の担当者が在籍確認の電話をかけるときは個人名を使用します。

在籍確認のためとはいえ、金融機関の名称を名乗ってしまうとカードローン会社だとバレてしまう危険性がありますよね。

そのため、電話口では「木村」「佐藤」のような自身の苗字を名乗るが一般的なのです。

消費者金融と銀行カードローンで少しだけ違いがあるため、その点についても見ていきましょう。

消費者金融などの貸金業者の場合

消費者金融などの貸金業者では、個人名のみを名乗ります。

例えば、「アコム株式会社の◯◯と申しますが…」のように名乗ることはありません。消費者金融の場合は、カードローンが主な取扱商品で、社名を名乗ってしまうと借り入れをバラすことにもなるからです。

そのため、在籍確認を担当する人の個人名で電話をかけてくれます。

銀行カードローンの場合

銀行カードローンの在籍確認でも、基本的には担当者の個人名を名乗ります。

ただし、銀行名も名乗る場合があり、それが次の2つです。

銀行名+個人名を名乗る場合

  1. 申込者から銀行名も名乗ってほしいという希望があった場合
  2. 電話を受けた人から尋ねられた場合

銀行によっても対応は異なりますが、この2つのケースでは「△△銀行の◯◯と申しますが…」のように名乗ることもあるのです。

銀行は消費者金融と違い、カードローン以外にも様々な商品を扱っており、銀行から電話がかかってきたとしても、カードローンだと疑われる可能性は低いでしょう。

そのため、電話を受けた人に「どちらの◯◯様でしょうか?」のように尋ねられれば、銀行名も名乗ります。

また、職場によっては銀行名を名乗ってもらった方が怪しまれないケースもありますよね。

そのときは、カードローンの申し込みをした後、コールセンターに連絡して希望を伝えれば、最初から銀行名+個人名を名乗ってもらうことも可能です。

在籍確認の電話は非通知設定だから折り返しも安心

在籍確認の電話は基本的に非通知設定でかけます。

人によっては個人名でかかってきた電話がどこからのものだったかを、インターネットなどで調べるということもありますよね。

非通知設定でない場合は、その番号からカードローン会社だとバレる危険性があります。特に消費者金融の番号だと、カードローンだと分かってしまうでしょう。

そのため、在籍確認は非通知設定で電話番号が表示されないように配慮してくれるのです。非通知設定であれば、折り返しもできないため、それでバレる危険性もありません。

ただし、勤務先が非通知からの着信を拒否する設定の場合、番号を表示して連絡をすることになります。

電話の用件は本人以外に伝えない

在籍確認の電話がかかってきたときに、本人以外が電話を受ける可能性も高いですよね。

そのときは申込者へ電話を取り次ぐわけですが、用件を聞かれたとしても本人以外に伝えることはありません。

間違っても「カードローンの申し込みの件で…」「カードローンの在籍確認のためにお電話しました。」なんてことを周りの人に伝えはしないのです。

「どのようなご用件でしょうか?」と尋ねられても、担当者もプロなので自然にかわしてくれます。

本人不在でも在籍確認を取ることが可能

在籍確認は申込者が職場にいないタイミングでも取ることができます。

申込者が職場にいなくても在籍確認は行われる

前述の通り、在籍確認は非通知、個人名で、本人以外には用件を伝えません。

これは本人不在時でもまったく一緒なので安心してください。

「電話を取り次いでもらった後が不安…」という方は、自身が休みの日や席を外しているタイミングに在籍確認をしてもらえないか聞いてみると良いでしょう。

自身で電話を受けないと在籍確認が取れないわけではないため、気がつかないうちに在籍確認が済んでいたということもあるのです。

次章では、実際どのような電話内容で在籍確認を行うのかについて説明していきます。

本人不在の際の電話内容も紹介しているので、そちらも参考にしてください。

在籍確認はこうやって行われる!電話のタイミングと内容を紹介

これまで在籍確認の電話を受けた経験のない人も多いですよね。在籍確認ではどのようなことを聞かれるのでしょうか?

ここでは、在籍確認が実施されるタイミングと電話の内容・対応方法について説明していきます。

在籍確認の電話はいつかかってくるの?

決まりがあるわけではないものの、基本的に在籍確認は審査の終盤に実施されることが多いです。

カードローンの審査の流れ

  1. カードローンの申し込み
  2. 申込受付・仮審査の開始
  3. 仮審査結果の連絡
  4. 必要書類の提出
  5. 本審査の開始
  6. 在籍確認
  7. 本審査結果の連絡

上記のようにカードローンの審査は仮審査、本審査の二段階で行われます。

大手カードローン会社であれば仮審査についてはコンピューターによる自動審査で、担当者が行うのは本審査からです。

このように二段階に分けることで担当者の作業量と負担を減らし、スピーディに審査の結果を出すことができます。

仮審査では申込内容や信用情報から返済能力を評価し、本審査で本人確認書類、収入証明書や勤め先の確認を行なって最終的な判断を行うのです。

在籍確認のための電話連絡は本審査の範疇で、最終的な判断の直前に実施することが多いでしょう。

仮審査で十分に返済能力があると判断された場合にだけ在籍確認を行い、無駄に電話連絡をすることがないような流れになっているのです。

【ケース別】在籍確認の内容と電話の対応方法

在籍確認の電話内容は、そのとき、自身が職場にいるかどうかで変わります。ただ、どちらの場合であっても、電話で周りにバレる可能性は低いので安心してください。

加えて、あらかじめどのような内容か知っておくとより安心ですよね。在籍確認の際に自身が職場にいた場合、いなかった場合に分けて電話内容と対応方法を見ていきましょう。

在籍確認の際に自身が職場にいる場合

金融機関の担当者から在籍確認の電話がかかってきたときに、自身が職場にいるなら次のような感じで会話が進みます。

── 金融機関の担当者
「私、◯◯と申しますが、△△様はいらっしゃいますでしょうか?」

── 職場の同僚
「△△ですね。ただいま、代わりますので少々お待ちください。」

── 申込者本人
「お電話代わりました。△△です。」

── 金融機関の担当者
「お世話になっております。私、◯◯と申します。この度はカードローンの申し込みありがとうございました。お勤め先の確認が取れましたので、審査結果のご連絡までもうしばらくお待ちください。お忙しい中、失礼いたしました。」

自身が直接電話を取ることもあると思いますが、そのときは、すぐに本題に入ります。

また、本人確認のために、申し込みの電話番号や住所、生年月日などを聞かれることもあるようです。

いずれにせよ、在籍確認の電話自体は短時間で済み、特に問題がなければ1分~3分くらいで終わると思ってください。

在籍確認の際に自身が休みだった場合

フルタイムで働いている場合でも休暇を取っていることもあるでしょうし、シフト制ならシフトに入っていない時間帯に電話がかかってくる可能性もあります。

前述の通り、そのような場合も在籍確認は取れますが、会話内容は次のように変わります。

── 金融機関の担当者
「私、◯◯と申しますが、△△様はいらっしゃいますでしょうか?」

── 職場の同僚
「申し訳ございません。ただいま、△△は外に出ております。」

── 金融機関の担当者
「何時くらいにお戻りでしょうか?」

── 職場の同僚
「午後には戻る予定ですが、お急ぎのご用件でしょうか?」

── 金融機関の担当者
「いえ、急ぎではないので、こちらからあらためてご連絡いたします。失礼いたしました。」

外出中を例に出しましたが、「会議に出席しているなどで電話に代わることが難しい」「出勤する前・退社した後でいない」「休みを取っている」といったケースでも、同じような流れで在籍確認は進むのです。

例では「こちらからあらためてご連絡いたします。」といっていますが、この電話で在籍確認が取れたなら、また電話がかかってくることもないので安心してください。

本人不在時の在籍確認は、本人が電話に出られなくても、会話の内容からその職場で働いていると判断できるかがポイントになります。

休日で会社が休みで在籍確認が取れない場合はどうなるの?

自身が休みでも在籍確認は行えますが、土・日・祝日などは会社自体が休みというケースもあるでしょう。この場合はどうなるのでしょうか?

職場に人がおらず、在籍確認の電話を受ける人がいなかった場合、その電話では在籍確認が取れたことになりません。

会社の休業日であれば在籍確認はできない

そのときは、担当者は日時をあらためて在籍確認を試みます。

一度、連絡が取れなかったからといって、即審査落ちとはならないので安心してください。

早い時間帯の申し込みだとその日のうちに2回目の連絡があるかもしれませんが、翌日の電話連絡になることもあります。

ただし、在籍確認が取れるまでは本審査の結果も出ないので、お急ぎの方は注意しましょう。

例えば、金曜日の夜間に申し込みをすると、週明けの月曜日まで在籍確認が取れないなんて可能性もあります。

また、何度電話をしても、誰も出ないといったケースでは、ひとまず携帯電話の方に確認の連絡が入るケースも多いです。

ですが、在籍確認が取れなかったことが原因で審査に落ちるケースもあるため、スムーズに在籍確認が取れるように工夫することも重要になります。

どのような場合に在籍確認が原因で審査に落ちるのか、スムーズに在籍確認を完了させるためにはどうすれば良いのかについては次章以降で説明していきます。

無人契約機での在籍確認はどのように実施される?

最近では、パソコンやスマホなどインターネットからのカードローン申し込みが主流ですが、無人契約機(自動契約機)からの申し込みも可能です。

大手消費者金融は最短30分審査というところも多く、その場合は、契約機の中で在籍確認を待つことになります。

契約機内で審査結果が出るのを待っている間に、金融機関の担当者は勤め先へ電話をかけるのです。

そのため、先ほど紹介した「在籍確認の際に自身が休みだった場合」のような感じで在籍確認は進んでいきます。

ただ、電話に出る人がいなくて、在籍確認がすぐに取れないということもあるでしょう。

そのときは、ずっと契約機内で待ってもらうわけにもいかないため、契約機に備え付けのオペレーター直通電話でその旨を伝えられることが多いです。

一度、退室して在籍確認が取れたら、携帯電話やメールなどで審査結果が通知されます。

カードの発行にまた自動契約機へ向かうとなると二度手間なので、申し込みはインターネットからがおすすめです。

在籍確認が原因でカードローンの審査に落ちることもあるって本当?

仮審査通過者が本審査で否決されることは少ないですが、次のようなケースでは、在籍確認が原因で否決されてしまう危険性があります。

在籍確認が原因で審査に落ちるケース

  • 申告した職場の番号が現在使われていない場合
  • 申告の職場とは別の企業に繋がる場合
  • はっきりと在籍していないという回答があった場合
  • 籍はあるものの、休職中などしばらく出勤予定がない場合

何かの間違いだと考えられる場合は、確認の電話が携帯の方に来るでしょう。ただ、特に理由を告げず、否決になるケースもあるため注意が必要です。

どのような場合に在籍確認が原因で審査に落ちるのかを見ていきましょう。

申告した職場の番号が現在使われていない場合

申告された勤務先の電話番号に連絡したとき、「おかけになった番号は、現在、使われておりません。」というアナウンスが流れた場合には、在籍確認を取ることができません。

入力ミスだと思い、確認の連絡が来れば良いのですが、虚偽情報での申し込みを疑われるとそのまま審査落ちになるでしょう。

そのため、申し込みの際は、電話番号が間違っていないかをよく確認するようにしてください。

申告の職場とは別の企業に繋がる場合

現在使われていない番号だったというケースと似ていますが、別の企業につながっても在籍確認は取れません。

単純に入力ミスで別の企業の連絡先を記載してしまう以外にも、古い名刺などを参考に電話番号を入力し、以前の職場に在籍確認の連絡がいってしまったというケースもあるようです。

はっきりと在籍していないという回答があった場合

現在の勤め先に電話がつながっても、そこで在籍しているかの確認が取れないケースもあります。

入力ミスで別の会社に連絡がいってしまったケースなども「◯◯というものはおりませんが、おかけ間違いではないでしょうか?」のような返答があると審査落ちになる可能性が高いです。

また、入社したばかり、転職したばかりの時期は、名前を覚えてもらえておらず在籍確認が取れないということも起こりえます。

籍はあるものの、休職中などしばらく出勤予定がない場合

実は、職場にしっかりと籍があっても、カードローンの審査に落ちてしまうケースがあります。

例えば、「◯◯は長期休暇中を取っておりまして、次の出社は来月の予定です。」といった回答だと、働いていることの確認は取れても、安定した収入を得ているかは分かりません。

会社の在籍確認ができても長中期の出勤がなければ審査に落ちる可能性あり

担当者の判断、金融機関の方針にもよるでしょうが、現在は収入なしと判断されるかもしれません。

他にも病気療養、産休・育休などで長期休暇に入っていた場合には、在籍確認は行えてもカードローンの審査に落ちてしまうでしょう。

また、病気や妊娠などはプライバシーに関わることなので、外部にははっきりと休職中である理由を伝えないことも多いです。

そうなると、金融機関の担当者は「このまま仕事を辞めてしまうのでは?」「今は収入がない状態なのでは?」と怪しむ可能性があります。

記事の冒頭でも説明したように、在籍確認は安定した収入と返済能力を確認するための審査です。

そのため、会社に籍はあっても、安定した収入があると判断できなければ、カードローンの審査には落ちてしまいます。

スムーズにカードローンの在籍確認を完了させるためのポイント

在籍確認の電話連絡は数分で済みますし、自分が席を外しているときに電話があり、いつの間にか確認が取れていたというケースも多いです。

ただ、職場の環境や曜日・時間帯によっては、在籍確認が取れるまでに時間を要することもあるでしょう。

急ぎでなければそれでも良いのですが、即日融資を希望する方、少しでも早く契約を済ませたい方は、在籍確認をスムーズに完了できるように工夫してください。

スムーズにカードローンの在籍確認を完了させるためのポイント

  • 連絡先は繋がりやすい番号を記入する
  • 電話の繋がりやすい時間帯を伝えておく
  • 席を外すときは、電話がかかってくることを伝えておく
  • 土日など職場に人がいないときは事前に相談をする

ケースバイケースですが、以上の点に気をつければスムーズに在籍確認を完了できるでしょう。

連絡先は繋がりやすい番号を記入する

大きな会社などでは、代表番号の他に、各部署の番号もあるかと思います。カードローンの申し込みでは代表番号を書いてしまいがちですが、自身の所属する部署の連絡先を記入するようにしてください。

代表番号を書いてしまうと、取り次ぎに時間がかかってしまう可能性が高いです。

もしいくつか連絡先があり、どの番号を記入すれば良いか迷ったらコールセンターに問い合わせてください。

金融機関によって書いてほしい連絡先が異なる場合もあるため、事前に確認しておくのが確実です。

電話の繋がりやすい時間帯を伝えておく

午前~夜までずっと職場に人がいるなら在籍確認を取りやすいですが、勤務先によっては人がいなくなる時間帯もあるかと思います。

運悪くその時間帯に電話がかかってくると在籍確認が取れないので、そのような曜日や時間帯があるなら、いつなら繋がりやすいかを伝えておくとスムーズです。

カードローン会社によっては、申し込みフォームに休業日や連絡の取れやすい時間帯を記載する箇所が用意されていることもあります。

また、「備考」などの自由に入力できる項目があるなら、そこに記載しても良いでしょう。

席を外すときは、電話がかかってくることを伝えておく

出勤前にカードローンの申し込みをした場合、勤務中に在籍確認の電話がかかってくる可能性が高いです。

自身が席にいるタイミングなら電話を受けられますが、一時的、もしくは長い時間、席を外すこともありますよね。

本人不在でも在籍確認は行えるものの、念のため、同僚に自分宛の連絡が来ることを伝えておいても良いと思います。

詳しい用件まで話す必要はないので、「◯時に戻るって伝えておいて!」などといっておくだけでも良いでしょう。

土日など職場に人がいないときは事前に相談をする

カードローンの申し込みを時間のある週末にする人も多いでしょうが、会社が休業日で人がいないと在籍確認は取れません。

もし申し込みをした曜日・時間帯に、職場に人がいないなら、コールセンターへ連絡し、その旨を伝えましょう。

即日融資を希望しており、個別の事情ですぐに在籍確認を行えないときは、電話以外の方法で勤務状況を確認してくれる場合もあります。

「必ず電話でお勤め先を確認します」という方針を取っている金融機関もありますし、「この人は、電話で勤務状況を確認しておかないと心配」と担当者が判断することもありますが、事情があれば対応してくれる可能性は十分にあります。

【雇用形態・就業形態別】カードローンの在籍確認で注意すべきこと

カードローンは正社員や公務員以外の方も申し込めます。ただ、雇用形態や就業形態によっては、在籍確認の際に注意すべきこともあるのです。

「パート・アルバイト」「派遣社員」「個人事業主・自営業」の3つのケースに分けて注意点を説明していきます。

パート・アルバイトの在籍確認の注意点

在籍確認はパート・アルバイトで勤務している方にも行われます。

そのため、自身のパート先・バイト先に、金融機関の担当者から電話がかかってくることになりますが、いわゆる会社員と比べて外部から電話がかかってくることは少ないですよね。

パート・アルバイトで働く方にも周りにバレないよう配慮はしてくれるものの、個人宛の電話がかかってくると怪しまれるかもしれません。

特に電話の周りに人がいるような状況だと、在籍確認の数分もより長く感じるでしょう。

もし勤務先で電話を受けるのが嫌なら、自身のシフトが入っていない曜日や時間帯に在籍確認をしてもらうと良いと思います。

在籍確認を回避することはできませんが、この方が負担は少ないという人もいるでしょう。

また、チェーン店などで働いている方は、本社ではなく、自身が出勤している店舗が勤務先となるので間違わないようにしてください。

派遣社員の在籍確認の注意点

在籍確認で少しややこしくなるのが、派遣社員の場合です。

派遣社員の場合は、給料を支払っている派遣元と実際に出社している派遣先の2つの職場があるわけですが、どちらを勤務先にすれば良いのでしょうか?

実は、金融機関によって指定が異なり、一概にこっちが正解とはいえません。

派遣元と派遣先の両方を書くケースもありますし、派遣元・派遣先のどちらかを書くように指定されているケースもあります。

基本的には、契約を結んでいる派遣元を勤務先とすることが多いですが、指定がある場合はその指示に従って勤務先を入力してください。

また、派遣会社には大勢のスタッフが登録しているという事情もあり、在籍確認が取れないこともあります。

「◯◯様はいらっしゃいますでしょうか?」という在籍確認の電話がかかってきても、「個人情報に関することはお答えできません。」のように回答されてしまうこともあるのです。

加えて、派遣会社に登録しているだけで、現在は派遣されていない(働いていない)というケースも考えられるため、結果としては両方に電話をかけることもあります。

派遣社員でもカードローンの審査に通ることはできますが、在籍確認が取りにくい事情もあるため、不安であればコールセンターで相談すると良いでしょう。

最初から派遣先で確認する、収入証明書などで勤務状況をチェックするなど、別の対応を提案してくれるかもしれません。

個人事業主・自営業の在籍確認の注意点

正社員や公務員は在籍確認を取ることで、一定の収入はあるのだと確認できますが、パート・アルバイト、派遣社員などはシフト数や契約内容によって大きく収入が左右されます。

そして、そのような非正規雇用で働く人以上に収入を確認しづらいのが個人事業主・自営業者です。

自ら事業を営んでいても、給与所得者とは違い一定の収入が約束されるわけではありません。

そのため、個人事業主・自営業者は、電話による在籍確認よりも確定申告書などの収入証明書の提出が重視されるでしょう。

審査内容によっては収入証明書不要としているカードローンも多いですが、個人事業主・自営業者は提出を求められる可能性が高いです。

また、フリーランスのような形で働いている場合、固定電話の番号を持たないケースも多いです。

その場合は、携帯電話が勤め先の番号になるわけですが、中には職場の連絡先が携帯電話の番号だと申し込めないカードローンもあるので注意してください。

最近では自宅に固定電話のない家庭が増えたものの、職場に関しては、まだまだ固定電話の有無が信用に大きく関係しているのです。

カードローンの在籍確認が不安なら言い訳を用意しておくのがおすすめ

最後にカードローンの在籍確認がどうしても不安な方のために、使いやすい言い訳をいくつか紹介します。

自身が電話に代わった後や、不在時に対応してくれた同僚から、「どこからの電話だったの?」と聞かれる可能性は十分にあります。

そのときに、あまりにも挙動不審な態度を取ってしまうと、「何かやましいことがあるのか?」と不要な詮索につながってしまうかもしれません。

事前に自然な言い訳を用意しておけば、いざ聞かれたときに慌てることなく答えられるでしょう。

ちなみに、自身が不在のときに在籍確認が済んだのなら、しらを切っても大丈夫だと思います。

もちろん用件を第三者には伝えていないはずですし、非通知なので、後で誰から・どのような内容の電話だったかバレる可能性はほぼゼロです。

以下の言い訳は、電話を取り次いでもらった場合、担当者が銀行名も名乗った可能性がある場合などに使用すると良いでしょう。

在籍確認で使いやすい言い訳

  1. 「クレジットカードの申し込みをした。」
  2. 「自動車ローン(住宅ローン)の相談をした。」
  3. 「営業の電話だった。」

言い訳①「クレジットカードの申し込みをした。」

もっともおすすめなのが、「クレジットカードの申し込み」です。

クレジットカードの審査でも在籍確認が実施されることはあるため自然ですし、社会人なら誰しも1枚くらいはクレジットカードを持っているはずなので、言い訳としても使いやすいでしょう。

親しい同僚だと「どのクレジットカードに申し込んだの?」と深く聞かれる可能性もありますが、有名なクレジットカード名をいくつか用意しておけば十分です。

通常であれば、「クレジットカード会社からの本人確認の電話でした。」といえば、それ以上、何かを聞かれることもないと思います。

言い訳②「自動車ローン(住宅ローン)の相談をした。」

クレジットカードに近いですが、自動車ローンや住宅ローンのような別のローンを言い訳に使うという方法もあります。

自動車や住宅は一括払いが珍しく、多くの方はローンを利用するでしょう。

そのため、素直にカードローンに申し込みをしたというよりも、「金融機関で自動車ローンの相談をして…」の方がいいやすいと思います。

ただ、クレジットカードとは違い「自動車ローン(住宅ローン)を契約した。」といってしまうと、「新車、買うんですか?、」「家を建てるんですか?」と話がつながってしまう危険性もあります。

あくまでも相談しただけというスタンスで、「この前ちょっと相談したら、検討状況を確認された。しばらく予定はないんだけどね。」のように、できるだけ話が膨らまないようにした方が良いです。

言い訳③「営業の電話だった。」

職場に取引先や、面識のない人から営業の電話がかかってくることもありますよね。そのようなことが多い職場なら「営業の電話でした。」というのも自然です。

特に保険や投資関連の営業だったといえば、職場の人も興味を示さないでしょう。

ただ、電話の受け答えを聞かれていると、「営業の電話には思えなかったけど…」と怪しまれてしまうかもしれません。

そのような場合は、クレジットカードなどを言い訳にした方が自然だと思います。

【まとめ】カードローンの審査では在籍確認が重要!電話でバレる可能性は低いので安心

カードローンの審査で行われる在籍確認について説明しました。

本人に安定した収入があることが重要になるカードローンの審査では、在籍確認を行うことで本当に働いているのかをチェックしています。

職場に電話がかかってきても、非通知設定で個人名を名乗り、申込者以外に用件を伝えないため、周りにバレる危険性はとても低いです。

ただ、在籍確認が取れなければ審査に落ちる可能性が高いですし、急いでいる人にとってはスムーズに在籍確認が完了するかも重要でしょう。

職場の環境や、申し込みの曜日・時間帯によっては、上手く在籍確認が取れないこともあるため、もし個別の事情があるならコールセンターで相談するようにしてください。

金融機関の担当者は可能な範囲で柔軟に対応してくれるはずです。

FP新井氏FP新井氏

ファイナンシャルプランナー新井智美氏のコメント
実際にはカードローンを申し込んだ際の在籍確認は、本審査に移ってからですので、審査の後半に行われると思ってください。その前に本人確認などが完了しており、在籍確認さえ済めば、本審査も通過できることになります。ここで大事なのは、申し込み時にきちんと正しい勤務先情報を申告することです。代表電話よりも、部署直通の番号があるのであればその番号を申告する方がスムーズでしょう。また、在籍確認の電話はいつかかってくるか分かりませんので、出来るのであれば職場の周りの人に「クレジットカードの申請をしたので、確認の電話がかかってくるかもしれない」と伝えておくと安心です。

在籍確認なしのカードローンってあるの?